ツマグロヒョウモンの幼虫のエサはキャベツ?雑草?

幼虫の餌幼虫さなぎ卵

ツマグロヒョウモンの幼虫のエサ(餌)といえば、キャベツなどの野菜や雑草と考えがちです。

検索すると、ツマグロヒョウモンの幼虫は、キャベツや雑草ではなく、スミレ科の植物を好むと書かれています。

スミレ科の植物はビオラやパンジーが有名ですが、ビオラやパンジー以外も多く存在します。

実は、雑草の中には、たくさんのスミレ科の植物が隠れています。

今回は、

  • ツマグロヒョウモンの幼虫はキャベツを食べるのか?
  • ツマグロヒョウモンの幼虫は雑草を食べるのか?
  • スミレ科の植物を雑草の中から探す方法
  • まとめ

を書きました。

緑色のフンをするツマグロヒョウモンの幼虫。

キャベツなどの野菜でも雑草でも、なんでも食べてしまいそうですよね。

ツマグロヒョウモンの幼虫が何食べるか困っている方!

スミレ科の植物をどこから探すか、似てるスミレの見分け方等も紹介しています。

ツマグロヒョウモンの幼虫はキャベツを食べるのか?

ツマグロヒョウモンは、タテハチョウ科タテハチョウ亜科に属する美しい蝶です。

ツマグロヒョウモンのメス 2024年4月22日羽化

蝶の幼虫は、それぞれ食べるものが決まっています。

ツマグロヒョウモンの幼虫は、スミレ科の植物しか食べません。

どんなにエサが少なくなっても、他の物を食べることはありません。

キャベツを主食にするという誤解が存在しますが、実際には誤りです。

キャベツの葉を主食にするのは、主にモンシロチョウの幼虫です。混同しやすいですね。

モンシロチョウの幼虫

ツマグロヒョウモンの幼虫は雑草を食べるのか?

ツマグロヒョウモンの幼虫は、一般的にスミレ科の植物を好んで食べます。

このスミレ科の植物の一部はいわゆる「雑草」と呼ばれています。

主なスミレ科の植物
  1. パンジー
  2. ビオラ
  3. パンダスミレ
  4. スミレ
  5. タチツボスミレ
  6. アリアケスミレ
  7. ツボスミレ
  8. ヒメスミレ
  9. ノジスミレ
  10. スミレサイシン

1. ビオラ 2. パンジー


冬でもきれいに花を咲かせるスミレ科スミレ属の1年草。

観賞用として栽培されています。

玄関先に置いている家が多くなったため、ツマグロヒョウモンが本州で増える要因となっています。

冬の間、越冬幼虫と第一世代幼虫は、住宅に植えられたパンジーやビオラに助けられています。

ビオラ
パンジー

3. パンダスミレ

別名タスマニアビオラと呼ばれるスミレ科スミレ属の多年草。

グランドカバーとしても利用されます。

ビオラやパンジーは暑くなると枯れてしまいます。

しかし、パンダスミレは真夏でも日陰に置いておくと、青々とした葉っぱが茂っています。

真夏でもツマグロヒョウモンの幼虫のエサとして使用できるスミレ科です。

花壇に植えておくと、パンジーやビオラが枯れてしまった後に重宝します。

パンダスミレ

ツマグロヒョウモンの幼虫のエサを詳しく知りたい方は、

ツマグロヒョウモンの幼虫の餌(エサ) | ツマグロヒョウモン.NET (tsumagurohyomon.net)

を参照してください。

4~10のスミレ科の植物

4~10のスミレ科の植物の多くは、雑草と呼ばれています。

日本はスミレ王国と言われるほど、多くのスミレ科の植物が自生しています。

50種類以上存在しているとか。

夏でも、緑色の葉を維持しているスミレ科の植物が多く存在します。

スミレ科の植物を雑草の中から探す方法

スミレ科の植物の特徴を知る

スミレ科の植物は、白、淡紫色、濃紫色、黄色の小さな花を咲かせます。

花や葉の形、地上茎をもつ有茎種・持たない無茎種などで違いを同定します。

特徴を知っておくと、見つけやすいです。

花が咲いている時期は探しやすいです。

多くのスミレの写真が掲載されています。

スミレ科の植物が生えている場所を探す

スミレ科の植物が生えている場所を探しましょう。

例えば、

  タチツボスミレは、庭や公園、野原

  アリアケスミレは、石垣や道端、公園の隅

  ツボスミレ(ニョイスミレ)は、やや湿った場所

を見つけてみてください。

アスファルトのひびの割れ目から咲いているスミレ科の花も見かけます。

スミレ科の植物は、身近にひっそりと生きていますよ。

実際に身近な場所に生えていることが分かります。

本を活用する

詳しく知りたい方は、図鑑や本を活用しましょう。

図書館に置いてありますので、簡単に利用できます。

スミレ科の植物の識別に役立つ本の例

山溪ハンディ図鑑 6 増補改訂 「日本のスミレ」

いがり まさし/写真・解説  山と渓谷社/出版 2016.11発売

アプリを利用する

植物に詳しくない方は、雑草の中から探し出すのは困難です。

植物を識別してくれるアプリを利用すると良いです。

草花を見ても何の植物か分からない私は、このアプリをよく使用しています。

実際に食べさせてみる

判別が難しい場合は、実際にツマグロヒョウモンの幼虫に食べさせてみましょう!

これが一番的確です。

ツマグロヒョウモンの幼虫は、スミレ科の植物以外はほぼ食べません。

もし食べたら、それはスミレ科の植物と考えて良いでしょう。

まとめ

今回は、ツマグロヒョウモンの幼虫のエサについて疑問点を解消しました。

他の幼虫のエサと誤解しやすいので、蝶のためにも理解しておきましょう。

雑草の中にも多くのスミレ科の植物が存在します。

ツマグロヒョウモンの幼虫のために、日頃から探しておくと良いです。

花が咲いている春に見つけておくと、エサがなくなった時、慌てずに済みますよ!

(参考資料)

金田一「散歩で見かける四季の花」 日本文芸社 2013年4月15日

伊藤嘉昭「琉球の蝶」 東海大学出版社 2009年12月5日

福田晴男 かとうけいこ「日本のチョウ大図鑑②タテハチョウ・セセリチョウ」 国土社 2021年2月10日

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