ツマグロヒョウモンは卵をどこに産む?

生態・特徴
ツマグロヒョウモンのたまご

ツマグロヒョウモンは卵をどこに産むのでしょうか?

ツマグロヒョウモンがいつ、どこで、何個の卵を産むのか分かると、見つけやすくなりますね。

今回は、ツマグロヒョウモンの卵と産卵について

  • ツマグロヒョウモンが卵を産む場所は?
  • ツマグロヒョウモンが卵を産む時期
  • ツマグロヒョウモンの卵の大きさ
  • ツマグロヒョウモンは卵を何個産む?

を解説しています。

卵をどこに産むのかなど調べている方はぜひチェックしてくださいね。

ツマグロヒョウモンが卵を産む場所は【産卵場所】?

ツマグロヒョウモンが卵を産む場所は、幼虫の餌であるスミレ科の植物です。

パンジーやビオラ、野生のスミレの葉や茎に産むことが多いです。

パンジーの葉の裏に産み付けられたツマグロヒョウモンの卵

ツマグロヒョウモンが卵を産む時期【産卵時期】

ツマグロヒョウモンの卵(今村光彦「今村光彦 昆虫記」福音館書店 1988年7月15日 141ページ)

ツマグロヒョウモンは産卵から羽化までの期間を、1年で4~5世代繰り返します。

そのため、春や夏だけではなく、11月あたりも産卵することが分かっています。

暖かい時期であれば、産卵から孵化(ふか:卵から幼虫が出てくること)まで4~6日間です。

産卵するときは、お腹を曲げるんですよ!

ビオラに卵を産み付けるツマグロヒョウモンのメス

ツマグロヒョウモンの卵の大きさ

ツマグロヒョウモンの卵の大きさは直径1mmほどです。

下の写真で、子供の手と比較してみてくださいね。

非常に小さくて、見つけるのはとても困難です。

私は多くのツマグロヒョウモンを育てていますが、たいてい1齢幼虫の状態で発見しています。

卵から育ててみると、自由研究に良い題材になりますね。

ツマグロヒョウモンの卵

ただ、ツマグロヒョウモンのメスが産み付けているタイミングに出会うとラッキーです。

産卵しようとしているツマグロヒョウモンのメスは、満開のパンジーを見つけると、しばらく周りを飛び回ります。

私が、

「産まないでーー(餌がないから(-_-;))」

とパンジーの前に立ってみても、しきりにパンジーに止まりたがり、お尻を曲げて産卵しますよ。

ツマグロヒョウモンは卵を何個産む?

ツマグロヒョウモンが卵を産む数について、はっきり調べることができませんでした。

どなたか教えていただけると嬉しいです。

人工的に産卵させて100個以上の卵を産むということなので(福田晴男 かとうけいこ「チョウのそだち方」国土社 2020年5月30日 56ページより)、かなり多くの卵を産むと考えられます。

羽化して3時間後のツマグロヒョウモンのメス 腕をどんどん上ってくるよ!!植木鉢には、終齢幼虫がいますね。

ここまで、ツマグロヒョウモンの卵について、産む場所や時期などをまとめてみました。

残りは、私の飼育日記を載せます。

皆さんのツマグロヒョウモン飼育の参考にされてくださいね。

【私の飼育日記】

ツマグロヒョウモンを飼育し始めて早5年。

私たち家族は、ツマグロヒョウモンを「ツマグロちゃん」と呼んでいます。

長年観察していると、数年前と異なることに気付きます。

5年前は、葉っぱに沿って寝ていました。虫かごの中でも、壁に縦にまっすぐ貼りついていて。

今年のツマグロちゃんは、数匹曲がっているんです。

虫かごの角にL字型になって寝ている!

そして、3年前のツマグロちゃんは、スミレの花が大好物。

今年のツマグロちゃんは葉っぱが大好き。

小さな昆虫のツマグロヒョウモン。

だけど、奥深い何かを持っている気がしてなりません。

【私の飼育長文日記】

ツマグロヒョウモンの終齢幼虫は、さなぎになる時、末端部分から糸のようなものを出してパンジーの茎や虫かごの蓋の溝にぶら下がります。

しかし、時々うまくぶら下がれず、落ちてしまうことがあります。

そんなときは、割りばしに付けてあげます。

(参照:ツマグロヒョウモンが羽化する日 | ツマグロヒョウモン.NET (tsumagurohyomon.net)

【さなぎが落ちてしまった時の対処法】)

ある時、割りばしに付けるのを何度も失敗した幼虫がいました。

しかし、ちゃんと成虫になりました!

ただ、触覚が片方短く、羽の大きさも不揃いでした。

あまり動く様子がないため、寿命が尽きるまで育てることにしました。

蜂蜜の餌を与えていたら、成虫になって半日後、急に飛ぶ練習を始めました!

地面を歩くように何度も、何度も飛ぶ練習をしていました。

その様子はバランスが悪く、とても飛べる状態ではありませんでした。

私は半分あきらめていました。

しかし、急に1mくらいの高さまでふわっと飛び、それからだんだん屋根より高く飛び、青空に向かって飛んでいきました!

この出来事、小学生の娘と共に体験しました。

飛ぶことをあきらめなかったツマグロヒョウモンの姿は、娘の心にしっかりと刻まれたことでしょう。

(参考資料)

伊藤嘉昭「琉球の蝶」東海大学出版会 2009年12月5日

今村光彦「今村光彦 昆虫記」福音館書店 1988年7月15日

福田晴男 かとうけいこ 「チョウのそだち方」国土社 2020年5月

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