ツマグロヒョウモンの幼虫がスミレ科の植物に大量発生!そんな時の駆除対策にはまず「オルトラン」を使っておけ!とよく聞きますね。
オルトランは種類が多く、使い方を間違えやすいんです。
よく使われるオルトランDX粒剤は、ツマグロヒョウモンが卵を産んで幼虫が大量に発生する前に使用すると効果的です。
ここでは、
- ツマグロヒョウモンとは
- ツマグロヒョウモンの卵・幼虫の予防対策
- ツマグロヒョウモンの卵・幼虫の駆除対策
- まとめ
をまとめました。
ツマグロヒョウモンの幼虫が大量発生して困っている方や、ビオラやパンジーを長く楽しみたい方向けに解説します。
オルトランの種類についても記載していますので、ぜひ参考にしてください。
ツマグロヒョウモンとは
まず、ツマグロヒョウモンとは、タテハチョウ科のチョウで、オレンジ色をしたきれいなチョウです。
戦前は沖縄に広く分布していましたが、現在は関東以南の本州や四国、九州でも見られるようになりました。
![](https://tsumagurohyomon.net/wp-content/uploads/2023/10/2023-10-01-15.07.55-1024x768.jpg)
ツマグロヒョウモンについては、ツマグロヒョウモンとは | ツマグロヒョウモン.NET (tsumagurohyomon.net)をご参照ください。
ツマグロヒョウモンの幼虫
ツマグロヒョウモンの幼虫をお見せします。
虫が苦手な方は、サーっと読み飛ばしてくださいね!
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![](https://tsumagurohyomon.net/wp-content/uploads/2023/05/image0-8-1024x768.jpeg)
全体が黒っぽく、背にオレンジ色の線があり、黒く長い突起が生えています。
似ている幼虫がたくさんいるので、比べてみてくださいね。
ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ科の植物のみを餌としますので、見分けやすい幼虫です。
幼虫の判別には、そのオレンジ&黒色の毛虫はツマグロヒョウモンの幼虫かも! | ツマグロヒョウモン.NET (tsumagurohyomon.net)をご参照ください。
上の写真は、私の娘が幼虫を手に乗せているところです。
つまり、見た目に反して、無害の幼虫なんです。
ツマグロヒョウモンの幼虫は、一心不乱にスミレ科の植物を食べます。
その姿を見て、娘はすっかりツマグロヒョウモンのファンになってしまいました。
とはいっても、ビオラやパンジーを愛でる方々には、ツマグロヒョウモンが強敵ですよね。
ツマグロヒョウモンの終齢幼虫
ツマグロヒョウモンは、若齢幼虫の間はそれほど餌を必要としません。
しかし、大きくなるにつれて強烈な食欲を発揮します。
特に、羽化する直前の終齢幼虫の食欲は半端なく、ビオラやパンジーの葉っぱも花も全部食べてしまします。
スミレ科の植物を長く楽しみたい方は、予防・駆除の方法をしっかり読んでください。
ツマグロヒョウモンの卵・幼虫の予防対策
ツマグロヒョウモンの卵や幼虫をよく発見する時期は、場所にもよりますが、3月~7月、9月から10月です。
特に、冬から春にかけて、住宅街でパンジーやビオラを育てる家が多いですよね。
そのため、ツマグロヒョウモンの卵や幼虫を見る頻度が高くなりました。
オルトランDX粒剤で予防対策
よく使われるオルトランDX粒剤は、浸透移行性の農薬です。
苗を植え付けるとき、土に混ぜこんで使用できます。
根から殺虫成分を吸収し、植物全体に浸透します。
また、苗を植え付けた後でも、株元にオルトランDX粒剤をふりかけるだけで、植物全体を害虫から守ります。
ツマグロヒョウモンの幼虫だけでなく、アブラムシにも殺虫効果があります。
オルトランという商品は、オルトランDX粒剤やGFオルトラン水和剤、液剤などの商品があります。
間違えやすいので、気を付けてください。
スミレ科のような背の低い草花に対する害虫予防でしたら、オルトランDX粒剤がお勧めです。
農薬ですので、マスクや手袋などを着用するなど、説明書に従って使用してください。
GFオルトラン水和剤
GFオルトラン水和剤は、葉や茎から吸収されて植物全体に行き渡ります。
予防効果はもちろん、GFオルトラン水和剤を散布後に発生した幼虫にも効果があります。
希釈して使用する必要があるので、説明書をよく読んでください。
また、農薬ですので、マスクや手袋を忘れずに。
オルトランの使い方を詳細にお知りになりたい方は、下の動画も参考になります。
その他
防虫ネットや木酢液を使用する場合もあります。
私は以前、ホームセンターで買ってきた防虫ネットを張り巡らしていました。
しかし、気付いた時には幼虫だらけでした。
ツマグロヒョウモンのメスが飛んできて、穴の隙間から体を入れて卵を産んでしまいます。
また、木酢液は原液で使うと植物自体を枯らしてしまうことがあります。
多くの場合、希釈が必要です。
使用上の注意をよく読んだり、メーカーに問い合わせたりする必要があります。
ツマグロヒョウモンの卵・幼虫の駆除対策
卵、1齢幼虫の段階で駆除
ツマグロヒョウモンの卵の段階で駆除してしまうのが理想的です。
ツマグロヒョウモンのメスは、葉の裏、茎などに卵を産み付けます。
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しかし、ツマグロヒョウモンの卵はとても小さく、専門家でも見逃します。
私もなかなか見つけられず、気付いたら幼虫になっていることがしばしば。
ツマグロヒョウモンの幼虫は、葉を外側から食べていきます。
穴をくりぬくように食べることはありません。
もし、食べた跡を見つけたら、幼虫が近くにいるということなので、小さいうちに駆除することができます。
1齢幼虫であれば、それほど気持ちの悪いものでもありません。
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箸を近づけると自然に上ってきますので、1匹ずつ駆除できます。
大きい終齢幼虫になっても上る習性があるので、簡単に捕まえることができます。
ベニカXファインスプレー
ベニカXファインスプレーは、害虫に対しては速効性であります。
幼虫が小さいうちにシューッとしておくと、より効果が高いです。
また、植物の病気も予防してくれます。
農薬ですので、使用上の注意をしっかりお読みください。
ケムシカダンHS
ケムシカダンHSは、速効性があり、数分で殺虫効果が現れます。
農薬ですので、説明書をよく読んでください。
まとめ
以上、ツマグロヒョウモンの幼虫の予防・駆除についてまとめました。
オルトランをはじめとする農薬にはさまざまな種類があり、使い分けが重要です。
また、農薬ですので、説明書を参照し、体調の良い時に使用するようにしましょう。
冬でも元気に咲かせてくれるスミレ科の草花。
今年も色とりどりの花を見たいですね。