ツマグロヒョウモンの蛹(さなぎ)がキラキラ金色・銀色に輝くのはなぜ?

幼虫さなぎ卵

ツマグロヒョウモンの蛹(さなぎ)がキラキラと金色や銀色に輝いていることを知っていますか?

メタリックな色の突起があるのは、ツマグロヒョウモンの蛹の特徴なんです!

そもそも、自然の生き物から、金色・銀色に輝くメタリックな色の蛹ができるってなぜ??となりますよね。

  • ツマグロヒョウモンの蛹が金色・銀色に光る理由
  • ツマグロヒョウモンのメタリックな膜の仕組み
  • メタリックの膜はいつ剥がれ落ちる?
  • ツマグロヒョウモンの蛹が輝く理由(まとめ)

をまとめました。

メタリックな突起を持つツマグロヒョウモンの蛹について、動画や画像を含めて解説します。

ツマグロヒョウモンの蛹が金色・銀色に光る理由

ツマグロヒョウモンの蛹は、金色・銀色に光る突起を持っています。

理由としては、鳥などの天敵から身を守るためと言われています。

確かに、幼虫の時は蜂などの天敵に襲われます。

私は今まで、150匹以上のツマグロヒョウモンを羽化させてきました。

その経験から言うと、外でツマグロヒョウモンの幼虫を飼っていると、蜂が寄ってきてもぞもぞしながら食べちゃうんです。

悲しい・・・。

でも、蛹が蜂に襲われたことは、私の経験上ありません。

蛹全体が茶色であることも、枯葉などの周囲の環境と擬態して見つかりにくくしている要因と言われています。

蛹の突起の色が金色ならメス、銀色ならオスなのか?

ツマグロヒョウモンの蛹の突起の色、気になりませんか?

金色ならメス、銀色ならオスという情報をインターネット上で目にしたことがあります。

それでは検証してみましょう!!

下の写真では、虫かごの蓋の裏に、ツマグロヒョウモンの蛹がたくさんいますね。

*羽化してしまった蛹もまだくっついていますね。見にくいですが、ご了承ください。

1,2,3,4の蛹の突起の色は何色に見えますか?

実際の性別と比較してみましょう!

答えは、

1オス

2メス

3メス

4オス

という結果でした。

金色・銀色が見分けられましたか?

色が見分けることができる方もいると思いますが、私たち家族は全て金色に見えてしまいます。

光にかざして、「銀色かも!」と思っても、実際はメスだったり。

判別は少し難しいのかもしれません。

蛹の状態で性別の判別ができるのか

羽化する30分前のツマグロヒョウモンのメスの蛹

羽化直前の蛹であれば、性別の判別はできます。

羽化する30分前のツマグロヒョウモンのメスの蛹

このように、ツマグロヒョウモンの翅の模様がはっきり現れます。

ちなみに、羽化した蝶はこちら。

可愛いメスのツマグロヒョウモンでした!

オスの蛹は、メスと比べると翅の模様がはっきりとは浮き上がりません。

羽化する2時間前のツマグロヒョウモンのオスの蛹

ツマグロヒョウモンのメタリックな膜の仕組み

ツマグロヒョウモンの蛹にメタリックな突起がある仕組みを調べてみました。

しかし、私の調べる限りでは仕組みを詳しく書いている本は見つかりませんでした。

知っている方がいたら教えてください!!

一つ言えることは、蛹になった最初の段階から、このメタリックな突起はあります。

突起というより膜と言った方が良いかもしれません。

下の動画は、前蛹から脱皮して、蛹になる様子です。

前蛹から脱皮して蛹になる様子前半
前蛹から脱皮して蛹になる様子後半

動画で分かるように、蛹になり始めからメタリックな膜があります。

蛹になって数時間すると、キラッキラのメタリックな突起ができあがります。

メタリックの膜はいつ剥がれ落ちる?

ツマグロヒョウモンの蛹のメタリック。

このメタリックな突起がいつ剥がれるかを動画と共に見てみましょう!

向かって右側の下方にメタリックな突起があります。

羽化する時、メタリックな突起が翅になって現れます。

そして、その後、透明な膜だけが残ります。

【私の飼育日記】

この羽化の場面に立ち会ったツマグロヒョウモンについての日記です。

実はこのツマグロヒョウモン。

蛹になる場所を決めきれずに動き回っていたツマグロヒョウモンだったんです。

通常、終齢幼虫になったツマグロヒョウモンは、数日すると、餌を今まで以上にめちゃくちゃ食べるようになります。

それは、蛹の前段階の「前蛹」になる準備をしている印。

めちゃくちゃ食べ終わると、今度は前蛹になる場所を探します。通常、数時間〜1日で場所を決めます。

だけど、このツマグロヒョウモン。

1日過ぎてもずっと動き回っていました。

1日以上何も食べておらず、虫かごの中をうろうろ。

心配になった私は、このツマグロヒョウモンの幼虫を、外のパンダスミレの鉢に入れてあげました。

それでもずっとうろうろ。

植木鉢の縁を前蛹の場所にするツマグロヒョウモンが多いのに。

そこで、パンダスミレの土に、割り箸を斜めに刺してみました。

これが気に入ったらしく、割り箸にくっついて、無事に前蛹になりました。

毎年思いますが、こんな小さなツマグロヒョウモンだけど、1匹1匹、ストーリーがあります。

大事に育てたいものですね。

ツマグロヒョウモンの蛹が輝く理由(まとめ)

以上、ツマグロヒョウモンの蛹が輝く理由についてまとめてみました。

ツマグロヒョウモンの金色・銀色に輝く突起について、写真や動画を多く活用してお伝えしました。

いかがでしたか?

後半、羽化しているツマグロヒョウモンの動画を載せましたが、なかなか出会うことができないとても貴重な動画ですよ。

(ちなみに、この文章を書いている横に、ツマグロヒョウモンの蛹が入っている虫かごを置いていました。

羽化しそうと思っていたからです。

でも、気付いたら既に羽化していました。)

ぜひ、皆さんも、ツマグロヒョウモンの飼育に携わって、この貴重な体験をしてくださいね♪

キラキラの蛹の姿に感動しますよ。

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